スクールカーストとは何か〜その2

「今さら『はてな』でスクールカーストかよ」という声もある中、
すいーとぴー様から
「そもそもスクールカーストって何ですか」という質問がありました。

『いじめの構造』(新潮新書)を書くにあたって、中高生や大学生にも「スクールカースト」について質問したのですが、
「はぁ、今さらですか」
という声と
「何ですか、それ」
という声が両方あり、概念共有範囲(共通文化を持つ範囲と言ってもいいかも)の狭さを改めて実感しました。

スクールカーストの定義:主に中学・高校で発生する「人気のヒエラルキー」。俗に「1軍・2軍・3軍」「イケメン・フツメン・キモメン(オタク)」「A・B・C」*1等と呼ばれるグループにクラスが分断され、グループ間交流がほとんど行われなくなる現象。未だ根強い影響力を持つインドの階級制度、「カースト制度」に酷似していることから名付けられた(『はてな』より」

実は、新潮新書の編集担当も最初、森口の造語だと思って
「この言葉はマズイでしょ」と言っていたのですが、
「ネットでは完全に定着しているし、紙メディアでも本田由紀さんが使っていますよ」と言って、結局この単語をそのまま使うことになりました(さすが、東大助教授の権威はスゴイな)。


でも、まずいんでしょうかね、学会とかでこの手の言葉を使うのは。


今日、京都で教育社会学者のH氏の講義を聞いたのですが、
そこで
「好きな仕事内容で給料の安い仕事」

「嫌いな仕事内容で給料の高い仕事」
のどちらを選択するかというアンケートをとったところ、

彼女の有無で回答傾向に違いがあったそうです(もちろん、彼女有りに後者の回答が多い)。

しかし、それを学会発表するのはまずいとのこと。
スクールカーストも「モテ」「非モテ」と切り離せない概念でしょうから。


本田由紀さんか内藤朝雄さんあたりが、アカデミックな分析をしてくれないかと期待しています。