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教育再生会議の役割

 教育再生会議の評判が芳しくありません。
 安部政権に批判的な左派の評判が悪いのは当然として、保守的な人たちからも高い評価が聞こえてきません。


 曰く

知的水準の低い人間をわざと集めたのではないか」(私もそう思います)

「税金逃れをするような人間(林家正蔵さんのことです)の母親や元ヤンキー(義家氏のことです)が『道徳』を説くのはチャンチャラおかしい」(私もそう思います)

ノーベル賞を取ったかもしれないが、それ以外ではボケ老人同然だ(野依氏のことです)」(私もそう思います)

「居酒屋の社員教育が上手い程度で教育を語られては困る(名前忘れました)」(私もそう思います)
等々


 どの主張も同意・理解できるのですが、どの委員がおバカかを論評するよりも、もっと大切なことは、
「誰が選ばれたか」よりも「誰が選ばれていないか」です。


 確かに教育再生会議のメンバーを見たときに、首を傾げたくなる人が多いのは事実です。
 でも、誰を選んでも、誰かに不満は残るものです。


 より本質的な問題は、「教育学者」と「公立学校の教員」が一人も選ばれていないことでしょう。


 通常、政府でも自治体でも責任逃れのための「委員会」や「会議」を立ち上げるときには、
①専門家の意見を聞いたというポースのための専門分野の大学教授
②現場の意見を聞いたというポーズのための実務家
③国民の意見を幅広く聞いたというポーズのために素人有識者
の3者をバランスよく入れるものです(これは教育に限りません)。



 ところが教育再生会議には①は一人もいません。
 ②がいるかという点は微妙ですが、元教員はヤンキー先生と百マス計算の蔭山氏のお二人だけです。

 でも、義家氏は不良矯正施設ともいうべき学校出身で、そこの教員しかしていないので「公立学校が抱える問題」については門外漢です。


 蔭山氏は唯一公立学校教諭出身ですが、共産党系組合出身で、政府(自民党)と日教組社会党=当時)が推進した「ゆとり教育」に反対して、文部省や教育委員会の方針を無視し、黙々と計算練習をやらせていたという点が評価された人で、教員の中では極めて特殊なポジションにいます。



 つまり、「『ゆとり教育』を止める」と高らかに歌うのは良いのですが(その点は私も大賛成ですが)、ゆとり教育が学校と子どもたちの頭脳をどのように蝕んだか、だから政策転換をするにあたり、どのような点に気をつければよいかを検証できる人が誰ひとりいないのです。



 メンバーがこれなので当然かも知れませんが、出されるメッセージも本当にピントがずれたものばかりです。
 新たなメッセージを出すたびに、安部政権に反対の人々の失笑と、支持する人々の失望を生み続ける教育再生会議の役割とは何なのでしょうか,