贅沢すぎる夜と生活保護

何を隠そう(というほどものでじゃないが)、私はアニメソングのプリンス、影山ヒロノブと中学の同窓生である。

今までそれほど接点はなかったが、この夏の同窓会がきっかけでライブに行き、昨日は一緒に銀座(同窓生がオーナーママの店で、しかもママのおごり)で飲んだ。

銀座で飲むだけで私のような薄給の身には贅沢すぎるのだが、その上影山ヒロノブの生歌が聴けたのである。たった数人で事実上の借り切りとなった店内で。


うーん、贅沢である。


そのとき、日本の金持ち文化人が何故自分の生活と縁のない弱者に優しいのかが少しだけ理解できた気がした。

そうだ。贅沢な暮らしをしていると、そんな暮らしに縁のない弱者に優しくなるのである。これが私のごとき凡人の習性だ。



日常の私ときたら、子どもの学費に四苦八苦して銀座で飲むどころかマックの100円バーガーが常食と化している。



ある日曜日の昼下がり、近所の公園を散歩していると生活保護を受けている知り合いにばったり会った。

その日の私の昼食は例によって100マックだった。
そして、知人が食っていたものは…なんと750円もする佐世保バーガーであった。


バカヤロー! 生活保護なんて全廃だ! 

それが乱暴なら、保護費でパチンコしている奴、保護費でサラ金を返済している奴、保護費もらってるクセに子どもの給食費を滞納している奴(保護費の内訳には給食費も算入されている)等々、

全員、向こう10年間生活保護の申請権を剥奪しろ!

と思ったのであります。



でも、たぶん。昨日のような暮らしが日常ならば…

生活保護をもらっている人だってたまには佐世保バーガーくらい食べたくなるさ」

なんて、寛大な気持ちになれるんだろう。



テレビ局が不況のせいで、様々な経費が削られているらしい。

芸能人と六本木でクラブ活動なんて日も思い出となる時が来れば、彼らの言動も庶民感覚に近づくだろう。