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格差社会か階級社会か

宮台氏が岩波を擁護したのは非常に興味深いのでその考察を続ける。

彼の思想転向は、自身も認めているし、弟子や元ファンからも指摘されている。

私は、左翼時代の彼や脱左翼リベラル時代の彼にはまったく興味は無いが、現在のスタンスには大いに注目している。

現在の宮台氏の立場を私なりにシンプルに言い表すと
反「格差社会」で、かつ「階級社会」肯定派
となる。

それを矛盾と感じるような単純思考では彼に「田伍作」呼ばわりされるだろう。

ご存知のように現代日本で問題となっている「貧困」は、飢えて死ぬような絶対的貧困ではなく、相対的貧困(可処分所得が全人口の中央値の半分を割る状態)の割合である。

この相対的貧困が、「あの階級社会と呼ばれるヨーロッパよりも日本の方が多い。なんと日本の社会は酷いんだ」というのが格差社会論者の言い分である。

私は、彼らの1割は詐欺師で9割は低脳だと思っている。

この相対的貧困なるインチキな概念は、基準が平均値ではなく中央値であるところがミソなのだ。

例えば、人口100万人の国があって1万人が貴族で年収101万ドル、残りの99万人が年収1万ドルだったとしよう。
すると、中央値はもちろん1万ドルだから、この国の相対的貧困率は0%になる。
これに対して基準値を平均値にすると平均値は2万ドルなので、この国の相対的貧困率は99%になる。


もうお解かりだろう。日本がヨーロッパに対して相対的貧困率が高いのは、ヨーロッパよりも酷い国だからではない。ヨーロッパのような階級社会ではないからだ。

で、宮台氏がある意味立派なのは自分が階級社会を肯定している点を隠さないところだ。

しかし、私は優秀な者と無能な者、努力した者と怠け者にどれほど格差があってもかまわないが、生まれながらにエリートと非エリートが別れている階級社会などにだけは住みたくないと思う。


さて、階級社会を肯定する宮台氏は、生まれながらの格差であるコネ入社を肯定した。左翼はどんな論理で自分達の牙城を庇うつもりなのだろう。