教育界というところは、堂々とウソがまかり通る世界です。
そして、困ったことに世間の人は教師に「善意のウソつき」を求めてます。
低学力の高校生に先生が、
「君が今更勉強しても、大企業の正社員になれるような大学に行ける確率は極めて低い。だから『英語』や高校の『数学』『古文漢文』などは単位さえ取れれば十分だ。それよりもフリーターとして生き抜くために必要なのは、コミュニケーション能力、他人からバカにされないための国語力、後は詐欺やマチ金に引っかからないために算数の復習をしない。」
なんて言おうものなら、大問題になりかねません。
レアケースを示して
「今からだって頑張ればどうにでもなる」と励ます姿が求められているのです。
ここまでなら善意の人で構わないのですが、たちの悪い連中は、世間や教員の善意妄想を利用して日本の弱体化を目論見ます。
ここ数年教育界でブームになっているフィンランド幻想は、その典型と言えるでしょう。
「フィンランドでは
『子どもの学力を競争させるようなことはしない』
『習熟度別クラスもない』
『授業に興味を抱けない子は他のことをやっている』
なのに学力は世界のトップレベルだ。
だから、日本もそのようにすれば学力は上がる。」
フィンランド幻想を振り撒く人はそう主張します。
寝言は寝てから言ってくれ!
日本の学校でそんなことをしたら、今でも「青少年保育園」化している学校は、「バカ養成所」になるでしょう。
フィンランドでは、上記のようなことだけでなく
「集団教育に馴染めない子供の就学延期」
「義務教育期間中の落第」
「義務教育終了時に学力の低い子どもの卒業延期」
「高校卒業時の全国統一レベルの修了試験(したがって低学力の者は高校に通っても卒業資格を得られない)」
等々、日本で行おうものならモンスターペアレンツがギャーギャーと騒ぐであろう施策もセットで行われている。
それらを全部無視して、日本に直接当てはめると子どもをスポイルする部分だけを強調するのが、フィンランド幻想を振り撒く人達のやり口である。
さて、この続きは『なぜ日本の教育は間違うのか 〜復興のための教育学〜』扶桑社新書 で
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なんと今回は敬愛する櫻井よしこ氏の推薦文付です!