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空気による支配からルールによる規律へ

大阪府の教育長の中原徹氏が選任された。

教育界に激震が走る大事件である。

それは、「国歌斉唱をチェックした校長」「校長研修のほとんどを無断欠席した校長」が教育長になる、などという卑小な問題ではない。

すでに新聞でも報道されているように中原氏は
「国歌斉唱時の起立は確認できるが斉唱は確認できない、どうすれば良いか」と教育委員会に指示を仰ぎ
その指示に従って対応しただけである。
「公務と研修がかぶった場合はどうすればよいか」と教育委員会に確認し、
「どちらを優先するかは校長としてのご自身の判断でよい」「連絡は不要」という了解の下
ご自身の判断に基づいて行動しただけである。

ルール上、中原氏の行動はパーフェクトに正しい。

しかし、教育界の(いや、たぶん役所でも企業でも)空気として、この行動は「なし」である。


私は、それでも中原教育長の就任を心から歓迎する。

それは、なんとなくの「空気」に従うのではなく、あらかじめ定められたルールに則って行動する限り
誰からも非難されない。そして、ルールに反する行為は、たとえ「空気」が許しても罰せられるという
まさに法治国家への転換こそが、グローバル化するこれからの日本に、とりわけ教育界にもっとも必要
なことだからだ。


いじめも体罰も「空気」の中で許され、加害者は何のお咎めも受けてこなかった。
だが、これからはルールに従って罰せられる、いやそうならなければならない。
それこそが私は教育の正常化なのだと思う。

しかし、この日本において「空気」と戦うことは、もっとも困難な闘いである。
中原氏の前には、恐ろしいほどの苦難が待ち構えていることだろう。
今は、それを(当然)理解しつつ、教育長就任を受諾した彼と、それを承認した大阪府議会を称えたい。