意見の異なる方からの『日教組』レビュー

ミラー教授という方のレビューをコピペします。

私と意見が異なるという点を前提にして冷静に評価してくださっている点がとてもありがたいレビューでした。

「ということで、日教組さんについて書いた本です。
まー、日教組というとよく、右翼からは「戦後教育を腐敗させた元凶」「偏向教育の首謀者」みたいな批判がされます。
まー、この本もそういったシェーマから書かれているのかと思いきやちっと違うようです。

この本では、「教団」として、「ムラ」として、「戦犯」としてという3つの視点から分析をされています。

著者の方は元東京都の職員の方だったようで、相当、日教組には批判的のようですが、その分析の視座は大変参考になる気がします。

たとえば、世間一般では「教育の腐敗は日教組のせい」ということがまことしやかに語られていますが(校内暴力も、いじめも、学力低下もなんでもかんでも日教組のせいにする人がみなさんの周りにも多いとおもいます)、この著者はそれを批判し、「会社の幹部が「わが社の営業をダメにしたのは営業所の労働組合です」と言ったとしたら、その幹部は間違いなく皆の笑い者になるでしょう」といっています。文部科学省の幹部や自民党の政治家が日教組を批判するのがいかにこっけいなことかを描きだしています。この本では表面上は対立をしつつも保守政権がその補完物として、日教組と癒着している様がよく描けています。

また、実現性はさておき、教員の人事制度に関する提言など文句をいうだけでなく、どうすればよいかということについてもお書きになっています。
まー、内容については、賛成できない点も多くあるのですが、凡百の日教組批判本とは違い大変読む価値のある本といえましょう・・・。」