大阪と教育は橋下徹にしか改革できない

橋下徹という方と直接お話したことはないので、その人柄はメディア情報や府庁に勤める友人の話からしか判らないのだが、多分に困った人なのだと思う。


困った人という点では、石原慎太郎東京都知事も同様に感じる方も多いと思うが、石原氏は少なくとも知事としては(2期目以降は)、極めて真っ当である。

政策の多くは役人からのボトムアップだし、一度決断したことは決して部下の責任にはしない。今回の東日本大震災支援のような大きな方向は、政治家石原慎太郎が指し示すが、具体的な支援策は役人の発案で打ち出される。

瓦礫受入では、無知な都民から相当反対や苦情の電話があったようだが、知事がぶれないと判っているから、役人も腰が引けない。

私は、教育部門を除いて、今の都庁は相当にまともな役所だと思っている。
私が言うのも何だが、都庁の役人が根っから腐っていないからできるのである。


だが、大阪は同じ手法で改革することはできない。
教育も同じ。

何故か。役人が根っから腐っているからである。

大阪市は様々な利権と職員組合ががっちりと手を握り、根本から腐っている。
私が通っていた高校は、高卒で市役所に勤める先輩の多いところだったが、彼らは誰一人として仕事のことを語ってくれなかった。彼らから語られるのは、「先輩たちが如何に偉そうにしているか」「仕事が楽か」という話だけだった。

同じ空気は、美濃部都政時代にも多少はあったと思う。
私が大学を出て勤めはじめた都庁にも(関西よりはるかにマシだが)同じ腐臭が残っていた。
しかし、鈴木都政(青島はパスして)石原都政と続く改革によって都庁は立ち直った。
(腐敗がマシだったから、内科的手法で立直れた)
そして大阪を初めとした関西の役所は、改革できずに時代から取り残されている。


腐りきった組織を立て直すのに「役人」は使えない。
だから、石原氏のようなボトムアップ型の政治家には、「大阪」や「教育」を立て直すことはできないのだ。

校長を入れ替え、実質的に役人に牛耳られている教育委員会から校長を自由にする。
橋下氏や維新の会がやろうとしている外科手術的な手法は決して的はずれではない。
教育長も外部から導入し、改革に逆らう役人どもを全員左遷するといった手法を加えれば、さらに効果が増すだろう。


教育部門の役人が、どれほど腐っているかの典型例が寺脇研である。

ゆとり教育の旗を振り、「東大の合格者数を競う校長は退職届けを出せ」と言い放った彼は、
今、コリアンのためのエリート学校の理事になっている。
日本人の頭を悪くした張本人が、コリアンの頭脳を良くするために奮闘しているのだ。
生粋の売国奴文部科学省の中枢にいたということである。

そして、地方の教育部門には小「寺脇」が大勢いる。


政治的外科手術は「困った人」にしかできない。
だから、橋下氏(やその周辺の政治家)にしかできないのだ。
これから数年、大阪の教育が変ることができるか。
もし、大阪の教育改革が成功したら、日本のモデルケースになるだろう。