民主党政調会長の態度は素晴らしい

御嶽山の災害について「これは民主党による人災である」というネット世論に対し、民主党政調会長である福山哲郎氏が9月29日のブログで早々に反論されました。

反論の骨子は、
1 御嶽山文科省の大学機関の観測「強化」対象から外れたのは、自民党政権時の2008年12月であり、民主党政権によるものではない。
2 御嶽山は以前から連続監視対象26火山の1つで、民主党政権時に監視体制が縮小したり途切れたりした事実はない。
3 2009年度の補正予算はあくまで単発のもので、それ以前の自民党政権では火山観測予算は年約2.5億円の執行であったが、民主党政権では年5.8〜5.5億円の予算執行を行い、観測体制を整備してきた。

というものです。

火山関係の予算は少々変わっていて、文部科学省気象庁にまたがって付けられており、観測もそれぞれが行い。その代わりに合同会議等で意見交換し省庁が連携を図っています。従って単年度の気象庁補正予算は削ったが、文部科学省予算も含めれば政府全体として火山活動観測に力を入れていたという主張は、現段階での反論としては非常に合理的です。
私は、民主党福山哲郎氏の政治姿勢もまったく評価しておりませんが、この反論が事実であるならば、「民主党人災説」は言いがかりというべきでしょう。

その前に勝間和代事務所から出されていた「100%の予測が不可能だから切った」という趣旨の弁明と比較すれば、極めて真っ当な反論だと思います。

またダンマリを決め込むだろうと予測していた、私の民主党への評価も変更すべきかもしれません(それでも政策は支持しませんが)。

後は、「民主党人災説」の根拠である朝日新聞の記事や仕分け人である勝間氏の弁明との整合性をどう考えるべきかという論点が残りますが、今後の議論の行方を見守りたいと思います。

いずれにしても、「たかがネット」と相手にしなかったこれまでのスタンスが、野党第1党において大きく変わってきた点を嬉しく思います。