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家宅捜索の次の展開に期待したい

※ 大津の校内犯罪がきっかけで、本ブログはマスコミ関係や行政関係の人達も多数読んでくださっていることが判ったので、今回は少々玄人向けの記事です。


教育委員会と学校に家宅捜索が入り、資料が押収されるという前代未聞の事態が発生した。

普段から校内犯罪には警察の積極的な介入が必要と主張している私としてはこの事態を歓迎するが、その意味について考えてみたい。


警察の公式見解は新聞等によると「普通であれば任意提出で足りることだが、全部の資料を頂けるか疑問だった」という、市教委への不信感ということになっているが、それを文字通り信じる人はいないだろう。



大方のマスコミ関係者の読みは、被害届を三回も不受理とした過去の不始末から目をそらすために、警察が普段以上に積極的に介入するスタンスを見せた、というところだと思う。


告訴の不受理であれば証拠が不十分だからという言い訳が成り立つが、被害届は被害者が「こんな被害を受けました」というだけのものなので、本来警察が不受理とする理由が立たないからである(実務では、腹立ち紛れに警察に被害届を出す御仁も少なくないので1回程度の不受理はよくある)。


まして、ネット内で噂されているように加害者側親族に警察関係者がいるとしたら、それゆえの3回不受理とメディアに書き立てられないためにも、警察は校内犯罪に毅然と立ち向かうという姿勢を示しておきたいというのも理解できる。



しかし、行政機関に勤める者としては、それでも今回の警察の行動には違和感を禁じえない(断じて警察を批難していません。積極的に支持した上での違和感です)。

もし、それだけが理由ならば加害者少年達の逮捕が先ではないだろうか。私は日本の少年法は加害者を保護しすぎであると思っているが、逮捕については少年法による制約はない。また、実際他県のいじめ犯罪では少年が逮捕されることも、近年ではない訳ではない。

自殺との因果関係の立証には時間がかかるだろうが、少年たちの暴行についての証言を得ることはたやすい。逮捕理由に苦労するとは思えないのだ。

だが、警察は加害少年の逮捕よりも学校と市教委への家宅捜索と押収を優先した。


通常、警察が官公庁を家宅捜索することなどありえない。私の知る唯一の例外は「そこに勤める公務員が職務に関連した犯罪を犯した場合」である。
今回の家宅捜索にその可能性があるとしたら、家宅捜索はもちろん、市教委から43点、中学校から86点という多量の資料を押収したことも納得できる。


生徒達の証言によれば担任教諭は、いじめを黙認していただけでなく加害者たちに対して「やりすぎるなよ」と言ったとのこと。これが事実であれば担任教諭という立場と併せれば、校内犯罪の共同正犯も十分視野に入るはずだ。
※ 「やりすぎるなよ」の発言者と加害者に何の関係性もなければ、これだけで共同正犯は成立しないが、暴力団の親分子分に類する間柄がある場合はこの発言だけでも成立する可能性がある。


教師が時としていじめの加害者側につくことは、これまでも指摘されてきた。
しかし、今回の発言が事実だとしたら、被害者の自殺という重大な結果も考慮して、初のいじめ犯罪の共同正犯として教師が逮捕されるという事態もありうる。

もし、そのような事態が起きれば、現在の学校体制を護りたい人達からは、わが国の教育史に残る汚点となるのだろうが、学校に市民原理を導入しようと考える私のような立場の人間からすれば、まさに画期的な事件といえるだろう。


今後の展開に期待したい。