2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

今なぜ武士道なのか その5

1 明治武士道もまた武士道である。2 今後、学校で教えられるであろう平成武士道も同様である。「その1」から「その4」まで『武士道の逆襲』という有力な反対論をベースに論じてきたのは、上記の2点を導き出すためです。その根拠は、1 もともと武士階級…

今なぜ武士道なのか その4

江戸期は「武士道」が武士階級の倫理規範から、日本人の倫理規範へと変貌した時代でした。もちろん、町人が「武士道」に則って商売をしていた訳ではないし、農民が「武士道」に則って田畑を耕していたわけではありません。しかし、(1)「武士に武士道があ…

今なぜ武士道なのか その3

菅野氏の『武士道の逆襲』の主張の概略は以下のようなものです。 武士道は中世から近世にかけて、戦うことを生業とした「武士」という特殊な階級に発達した倫理規範であり、明治の武士道とは根本的に異なる。 とりわけ新渡戸稲造や内村鑑三の武士道は、キリ…

今なぜ武士道なのか その2

本題の前に緊急報告です。6月26日火曜日21:00からに「グラスハーツ」というインターネットテレビに出演します。井の頭公園で10年近く前に知り合った「ひしだみつひこ」氏がMCを勤める番組です。6月29日AM10:00、7月2日AM4:00にも再放送があるので…

今なぜ武士道なのか

私の仲間に「武士道」を道徳などの授業に取り入れようと研究している先生がいます。今日から数回、このことの是非や今後の方向性について論じていこうと思います。論点としては、(1)そもそも武士道とは何か?(2)武士道を公立学校で教えることは特定思想…

あるべき断絶とあってはならない断絶 その3

前回、我々新人類と呼ばれた世代から左翼と断絶した本物のリベラリストや、右翼と断絶した本物の保守が登場しはじめたと書いた。例えば、前者が内藤朝雄であり、後者が和田秀樹である。内藤は、現政権を右翼政権として明確に否定する(この認識は私と異なる…

あるべき断絶とあってはならない断絶 その2

左翼・リベラル・保守・右翼という4つの立場において、デモクラシーが健全に機能するためには、左翼とリベラル、保守と右翼に断然があるべきであり、リベラルと保守に断絶があってはならない。しかし、日本の政治と思想においては、前者の断絶は存在せず、…

あるべき断絶とあってはならない断絶

我が国の政治と思想の不幸は、ヨーロッパにおいて存在する「左翼とリベラルの断絶」「右翼と保守の断絶」が存在しないことである。ヨーロッパにおいては、歴史的経緯からマルキストと社会民主主義は不倶戴天の敵である。しかし、わが日本ではマルキストの看…

いじめと校内犯罪の峻別

『いじめの構造』で一番訴えたかったことは、「いじめ」と「校内犯罪」の峻別です。 世のいじめ論を2つのステレオタイプに峻別するならば、A「いじめ」は重大な人権侵害である。だから「いじめ」は根絶しなければならない。というタイプの主張とB「いじめ」…

書いた甲斐があったと思う瞬間

印税生活を夢見ている方は世の中に少なくないようですが、労力と収入という点では、決して割りの良いものではありません。例えば、千円の本を一万部刷って印税が10パーセントとしても、著者の収入は100万円です。取材や参考資料にかかる経費が50パー…

教育再生会議の役割 その3

教育再生会議の役割とは何かの結論を書きます。 教育学者もいない、公立学校教諭もいない。 知的水準の低い人たちの受けを狙ったとしか思えないメンバー構成。 しかし、今後、彼らから出される提言は、それなりに国民にも現場にも「受ける」ものになるでしょ…

教育再生会議の役割 その2

教育再生会議のメンバーに「教育学者」と「公立学校教諭」が存在しないこと。これをどのように捉えるべきかは、重大な問題です。 私の立場(保守派)からの答えは明確です。教育学者と公立学校教諭が社会から信用されていないから、です。 だから、このよう…

教育再生会議の役割

教育再生会議の評判が芳しくありません。 安部政権に批判的な左派の評判が悪いのは当然として、保守的な人たちからも高い評価が聞こえてきません。 曰く「知的水準の低い人間をわざと集めたのではないか」(私もそう思います)「税金逃れをするような人間(…

スクールカーストとは何か〜その3〜

本ブログを立ち上げたことで、masao hateさん や repubric1963さん からご教授いただき「スクールカースト」概念がネットに登場した経緯がある程度分かってきました。 どうやら、アメリカのハイスクールで起きている現象が日本でも発生しつつあり、それを紹…