私も「万能ないじめ対策なんてないと思う」

2009年にこのブログで書いた「この『いじめ対策』はすごい」という記事は、マスコミでいじめ犯罪が大きく報じられるたびに様々な人に紹介されます。現在は、ツイッターというツールがあるので今まで以上に拡散が激しいようで、ここ数日いろんな方々が、…

正直者の左翼に幸あれ

普段は無視するブロゴスの書き込みですが、教員逮捕による一罰百戒を望んだ昨日の記事に対して、極めて正直な左翼(新左翼?)的な本音を書き込んでくださった方がいたので紹介します。 ネットネーム「松原夢望」という方です。コメント全文は以下のとおり …

大人にこそ一罰百戒を

いじめ犯罪による加害者の逮捕は、2000年代になってさほど珍しいことではなくなりました(もちろん、犯罪の量に比すれば氷山の一角ともいえないほど少数ですが)。 でも、残念ながら子ども達は大人ほど罰則を受けた時のダメージが大きくありませんし、ダ…

家宅捜索の次の展開に期待したい

※ 大津の校内犯罪がきっかけで、本ブログはマスコミ関係や行政関係の人達も多数読んでくださっていることが判ったので、今回は少々玄人向けの記事です。 教育委員会と学校に家宅捜索が入り、資料が押収されるという前代未聞の事態が発生した。普段から校内犯…

校内犯罪の証拠の取り方を指導する必要があるかも

拙書『いじめの構造』(新潮新書)で論じましたが、校内で暴行や恐喝といった犯罪が起きた場合は、加害者を強制転校(義務教育)か退学(高校)させ、同時に学校から警察への告発を義務付けるべきだと思っています(今回の大津市の事例では警察ごと腐ってい…

脱原発支持だけど再稼動賛成という意見の行き場所

原発デモが益々盛り上がっているらしい。あくまで私の周りの意見に限定してだが、再稼動反対という人は確かに多い。しかし、言わせていただくならば、普段政治の話なんてしない、それこそ選挙も行かないような人ほど再稼動反対派が多いようだ。大雑把過ぎる…

なぜ「いじめ」を見てみぬふりをするのか

J−castニュースさんから大津市のいじめ自殺問題について留守の間にメールで質問が入っていたのだけれど、深夜に帰宅したら回答期限を過ぎていました。質問を考えたのはJ-castさんなので、あちら様の了解を得て私のブログに掲載します。 Q1 なぜ、教師は…

敵は市教育委員会事務局にあり

横浜市教育委員会が『わかるヨコハマ』という副読本の中で、関東大震災の時に起きた朝鮮人殺害事件を「自警団の中に朝鮮人を殺害する行為に走るものがいた」 という従来の記述から「軍隊や警察も朝鮮人に対する迫害と虐殺を行った」 という記述に書き換えま…

首相官邸前でデモをしている方々へ

「とにかく原発は絶対反対!」とか「原発問題はご臨終直前だった我がセクト(中核派etc)に吹いた神風だ」といった人を除くと人々はけっこう冷静かつエゴイスティックにこの問題を捉えているようです。 と私が思ったのは、官邸前デモ人数(主催者発表450…

首相官邸付近の反原発デモのピュアさ

首相官邸周辺で反原発の大規模なデモが行われたようです。 私は基本的には、1 エネルギー政策と安全保障政策の意図的混同(潜在的核武装能力を維持するために原発を持つ)を解消して、核武装をキチンと政治的議論の遡上に乗せる。2 そのうえで原発は純粋に…

「生活保護は現物支給で」の注意点

有名芸能人親族の不正受給発覚で「生活保護は現物支給で行えば」という主張が強くなっています。 私も基本的には賛成ですが、先日の記事のように市町村に財源を移管した上で純粋な市町村業務にしないと必ず起こるのが 1 配給食センターなど現物支給を行う機…

実は生活保護歓迎の構造

生活保護問題を受給者視点でしか語れない人がいます。そうなると13万円でも生活が苦しいといった話になります。 ところがそれを支える納税者の視点が加わると、最低賃金で働くよりも高額なのはいかがなものか、自分達の老後生活を支える国民年金よりもはる…

ブロゴスの書き込みから

私の記事はブロゴスにも転載されています。ブロゴスに限らずコメント欄は玉石混交ですが、私以外の方の記事に対して、「まったく同感」と思えるコメントがあったので、ブロゴスからこちらに転載します。「卑しい人間は、自分が卑しい人間だと言うことに気が…

吉本芸人叩きは歓迎するが…

河本に続き梶原という吉本芸人の家族も生活保護を受給していたことが発覚し、吉本芸人叩きが激しくなっている。 現在の学校におけるクラス内秩序がバラエティ番組化し、笑いを取れる子どもや、気の利いたことの言える子どものスクールカーストが高すぎること…

民主党政権にほんのちょっとだけ期待する

いよいよ民主党政権が生活保護の引き下げに動き出すようです。私は、生活保護の問題はざっと以下の4点にあると思っています。 1 額が高すぎる(都内の単身者ですと13万円以上支給されます。そりぁ海外旅行だって行けますよね)。 2 補足率が低すぎる(…

生活保護見直しの一歩を踏み出せるか

自民党の片山さつきさんが動き出したお陰かどうかは判りませんが、テレビメディアが知らんふりを決め込んでいた、お笑い芸人の母親が生活保護費を不正受給していた件がようやく明るみに出ました。 片山氏の動きを批判する方もいますが、不正問題というのは一…

お気軽タトゥー問題に絞って考えてみる

大阪市の刺青問題は、暴力団員やそれに近しい関係の人間が市職員に潜り込んでいるという問題と、お気軽な不良系タトゥー問題に分けて考えるべきだ、という点は先の記事で書いたとおりです。 で、さすがに暴力団員や緊密交際者が市職員にいたっていいじゃない…

刺青問題と暴力団汚染

子どもに刺青を見せて脅した職員に端を発した大阪市職員刺青問題が収まらない。 マスコミの誘導のせいか、論点の中心は 「公務員が刺青をしても良いか」 になりつつあるが、大阪の話はそれほど単純ではない。 まず、大阪出身者以外の人にはっきりと申し上げ…

疑似科学問題(僭越ながら殿軍を)

教育で発達障害を予防、防止できるかという問題について、肯定する見解も否定する見解もありますが、肯定する見解が直ちに「疑似科学」ではないという点は、少なくとも当ブログを読んでくれた方々には理解していただけたようです。 しつこいようですが、これ…

発達障害を巡る「疑似科学」問題の続き

大阪維新の会市議団の条例案がきっかけになって発達障害を巡る議論が盛んです。 例によっていわゆる左派が批判して、右派が擁護するという構造になるかと思いきや、今のところ私以外あまり擁護している人がいないようなの(トップの橋下市長さえ弱気発言?)…

擬似科学との戦いは慎重に

大阪維新の会叩きが相変わらず激しい。 こと教育問題については、教育行政条例や学校条例の成立で教育問題には一応の決着をみた。後はこれをベースにどれだけの成果を挙げることができるかだと思っていたが、今度は大阪市議団が提出する予定の「家庭教育支援…

神社新報の記事から

神社新報社はいわゆる伝統的な神道界唯一の新聞である「神社新報」を発行しています。 その神社新報に『なぜ日本の教育は間違うのか 〜復興のための教育学〜』の紹介記事が掲載されたので転載します。 「教育界の人間にとっては、やや衝撃的な題名であるが、…

国の仕事を都がやるのがけしからんのなら

石原都知事が尖閣列島を東京都が買い受けるとぶち上げた問題で世間が騒がしい。 私としては、都税を払っている者としても都職員としても全面的に賛成だが、世間には「国がやるべき仕事を都がやるのはけしからん」という方がいる。 たしかに、東京都とは直接…

高校レベルの英語力とPCさえあれば

会社全体や業界全体、あるいは国家そのものがおかしな方向に進んでいる時に、中々それを止められないのは、戦前から続く日本社会の持病である。 しかし、戦前にも「日米開戦やむなし」と国論が進むなかで、冷静に両国の国力や戦力を分析し「戦争に利なし」と…

TBSの偏向報道が酷すぎる

大阪の教育改革に対する左派メディアの偏向報道は今に始まったことではないが、今日の報道特集はあまりに酷かった。(「だったら見るな」という低レベルの批判をする人が未だにいるらしいので先に書いておくと許認可事業であるテレビ放送は他の報道と異なり…

和泉高校口元チェック問題で問われる知性

和泉高校で教師が国歌を斉唱したか否かにつき、和泉高校の校長中原徹氏が教師の口元をチェックし、その後歌っているか否か疑わしい教員を呼び出して事実確認を行ったという。ことの発端となった読売新聞は 「常軌逸す・人権侵害…国歌斉唱の口元チェック」と…

西田薫府議の「勇み足」と「誠実さ」

私は、終始一貫して東京都教育委員会の「命令」による国旗国歌強制を反対してきました。 一方で、大阪維新の会主導による関連条例制定による国旗国歌問題を含めた学校の正常化を支持してます。 両者の違いを一言で言うならば、デモクラシー社会において不可…

匿名での寄付と匿名でカミソリほどの違い

私はどれほど自分の考え方と程遠いとしても、他人のブログに自説を書き込む時には最低限の礼を尽くし、実名を名乗ることにしている。しかし、どれほど少数の読者しかいなくても、実名で自分の意見を開陳することは勇気のいることだ。だから、それを他者に求…

義務教育期間中の留年について

オカマでもないのにオカマのフリをし、国旗国歌問題で批判が殺到するとテレビの編集のせいにした尾木直樹さんが、今度は留年問題で橋下市長に提案を受け容れられた途端に、自分にも批判が殺到したので前言を翻しました。 彼は、元日教組の闘士ですが、社民党…

「ゆとり世代」とバカにするなかれ

ひょんなことから英語を勉強することになった。ゆとり世代はアホだバカだというのは簡単だが、下の世代の方が断然デキルのが英語である。今の若い人たちには信じられないかも知れないが、我々の世代は一流大学の大学院を卒業し、一流企業に就職した者でさえ…